競争力と付加価値

全国的な賃貸マーケットの今後10年20年先を考えたとき、一部のエリアを除いては、借り手市場が続くと思われます。

借り手市場の中で、生き残るための賃貸アパートやマンションとはどのようなものか。

生き残るために「賃料を下げる」「資金礼金を取らない」「フリーレント期間を設ける」といった方法を続けていけば、安売り合戦に巻き込まれてしまうばかりです。

牛丼チェーン店同士の低価格競争のごとく、最後は消耗戦となり、大家サイドからすると苦しい状況に陥ることとなります。

不動産というのは、物件を動かすことはできません。

投資する時点で、あるいはアパートやマンションを建築する時点で、将来的にそのエリアで需要があり続けるのはどういった物件なのか、またどうやって需要を生み出すのかということを考えなければなりません。

仮に新築であっても、周辺の物件と何ら変わらない間取りやグレード、仕様、広さ、デザインといった物件に投資をしたのでは、5年後には他の物件同様に陳腐化する可能性があります。

そうならないためには、付加価値があるのか、あとから付加価値をプラスすることができるのかといったことを考える必要です。

たとえば、ほかの物件に比べて天井が高い、敷地内やエントランス付近などにシンボルツリーや花の鉢植えを配置するといった物件ならば、入居者に選ばれやすいともいえます。

また、駅から徒歩三分の立地で環境が良いなどといった、大きな強みのある物件を選んでおけば、将来、枕を高くして寝ることができるでしょう。

リノベーションや大規模改修で、物件を蘇らせたり、新たな価値を生む出すこともできます。

何か一部でも突出した魅力を生み出すこと、あるいは借り手にメリットのある設備などを提供していくことが、投資家にとって今後はとくに大切になっていくでしょう。